ウクライナドローン開発

ニュース・リサーチ

ウクライナドローン開発

ウクライナドローン開発

ウクライナは、戦争で勝利するために、尻に火がついた状態でドローン開発を進めています。空中ドローンはもちろんのこと、陸上ドローン、水上(水中)ドローンの開発も進めています。下記で詳しく説明しますが、ウクライナドローン軍は、持ち前のIT技術力を活かしAI(人工知能)搭載の爆撃ドローンの開発も順調です。ウクライナドローン攻撃による敵(ロシア軍)へのダメージは絶大で、その規模は毎週毎週大きくなっています。ウクライナドローン軍が戦場で得るデータ、そしてそれを活かしたドローン制作は、日本の防衛にも役立つことは言わずもがな。ウクライナドローンについて、各種ニュースや特徴(スペック)を紹介します。また、ドローン以外のウクライナのスタートアップついて知りたい方は別記事をご参照ください。

ウクライナのエンジニアが偵察ドローンWarDogを開発

ウクライナのドローン開発エンジニアは、新型の偵察ドローン『WarDog』を開発し、2024年4月現在、少しずつ戦線で利用されています。このドローンは、複雑困難な地形や敵の電子戦の影響下でも偵察を行うことができます。WarDogシステムは、GPS信号が抑制されている場合でも、自律、半自律、手動の飛行モードで偵察を行い、通信によって最大10km、自動操縦モードでは最大30kmの距離で、空中で最大60分間活動できます。ドローンの速度は12~15m/sです。

WarDogドローンは、Army of Dronesプロジェクトの一環として、すでに積極的な契約が結ばれており、ザポリツィアとハリコフで戦闘任務に成功しています。WarDogはまた、クラマトルスク近郊でテストされ、高度50m以上でGPS信号が妨害される条件下でも動作しました。WarDogドローンは、GPS信号がないにもかかわらず飛行中の安定性に優れており、軍が注目をしています。WarDogドローンは強風の中でも安定しているため、画像をフレーム内に収め、より鮮明にピントを合わせることができます。軍からの様々なフィードバックのおかげで、開発者はUAVの機能を改善し「砲兵ビジョン」をより鮮明にすることができました。これから益々戦線での活躍が期待されるドローンです。

自宅で組み立て!ウクライナドローン開発

ウクライナ副首相兼DX大臣のミハイロフェドロフは「自宅でFPVドローンを作る - 自分の手で敵の破壊に参加しよう」と国民に呼びかけています。

全面戦争中、政府はドローンメーカーに対する政策を変更し、条件を整えてきました。これにより量産体制が強化されたわけです。1年で100万台のFPVドローンの生産が現実的な目標だと言われています。

ウクライナのドローン生産能力は世界の先進国と連携して最大化されつつあり、前線だけではなく、後方からでもウクライナを勝利に導くことができるとされています。

ウクライナ人は、国防軍を支援するためのクールな取り組みを常に生み出しており、そのうちの1つ、ディグニタスが運営する技術支援基金「Victory Drones」による「People's Drone」プロジェクトが話題を呼んでいます。

これは、7インチのFPVドローンを自宅で作る方法を教えるエンジニアリングコースで、コース期間中は、講義、講師とのZoom、部品リスト、購入すべき工具や材料のマスターリストが利用できるほか、相談や質問ができるエンジニアのコミュニティにもアクセスできます。

FPVドローンを組み立てたら、Victory Dronesのインストラクターに送り、その後、ドローンは組み立て品質チェックと重量テストを受け、それらのテストに合格すれば、ドローンは軍に引き渡されるようになっています。

FPVドローンは、この戦争におけるゲームチェンジャーとなってきていますので、同プロジェクトに参加し、勝利に参加するよう、国民に呼びかけています。

ウクライナドローン開発!エコノミスト

ウクライナのドローン開発の生産者達はとてもクールで、『エコノミスト』誌に彼らの記事が掲載されました。ウクライナは、国民も政府も『民間メーカーこそが未来だ』と信じています。ウクライナの民間企業は、陸海空の新型ドローンを次々と開発し、また、弾薬、電子戦、地上プラットフォームの市場においても開発を進めています。

ウクライナドローン開発 MAGURA V5(マグラ ブイファイブ)海上ドローン

ウクライナドローン開発はますます強化が進んでおり、海上ドローン『MAGURA V5』もそのうちの1つです。日本のニュースでも、ロシアの戦艦が爆発炎上し、黒海に沈没していく映像が流れていると思いますが、それを実現しているのが『MAGURA V5』という海上自爆ドローンです。ウクライナGURの特殊作戦で、ウクライナ軍はマグラV5海上ドローンを使用した、と公式に発表しています。ウクライナ軍は、自国で開発した様々なタイプのドローンでロシアの装備や軍事関連施設、エネルギー関連施設を破壊し続けています。

ICTV Factsの記事で、Magura V5神風ドローンについて知られていること、その特徴や技術的特性をご覧ください。

ウクライナドローン開発『Magura V5』海洋ドローン の特徴

Magura V5 海上ドローンは、ウクライナのエンジニアによって開発された新しいウクライナの海上ドローンです。国際防衛産業見本市(IDEF 2023)で、Spetstechnoexportが発表しました。

Magura V5 海上ドローンは、どんな遠隔地からでも簡単に発進できる手頃なソリューションであり、無人操縦で任務を遂行し、人的資源の必要性を最小限に抑えることで、過酷な環境で活動中の潜在的な死亡事故を減らすことができる、と開発者は公言しています。

Magura V5 海上ドローンは、さまざまな任務に対応できるV型多目的水上艦です。例えば、下記のような任務を遂行すると発表されています。

・パトロール
・監視
・偵察
・捜索救助活動
・海上警備
・機雷対策
・戦闘任務

流体力学的な船体とスリムなプロファイルにより、海洋ドローンは優れた操縦性でステルスに移動することができ、通信は、空中中継器(メッシュ無線)または衛星との無線ネットワークを介して行われています。

ウクライナドローン開発『Magura V5』海洋ドローンの装備

・自動操縦システム
・ナイトビジョンを含むビデオサブシステム
・バックアップ通信モジュール
・戦闘ユニット
・地上の自律制御ステーション、データセンター、輸送・保管システム含む

ウクライナドローン開発『Magura V5』海洋ドローンの技術仕様

・喫水線からの高さ - 500 mm
・積載量 - 320 kg
・航続距離 - 450海里(約833km)
・全長-5.5 m
・幅-1.5メートル
・巡航速度-22ノット(40.7km/h)
・最高速度-42ノット(77.8km/h)
・通信:空中中継器付きメッシュ無線または衛星通信

ウクライナドローン開発『Magura V5』海洋ドローンの戦果

ウクライナ軍とGURは、Magura 5海上ドローンを戦闘で使用し、成功を収めています。大きな戦果としては、

・2024年2月1日、6機のMAGURA V5海上ドローンがロシアのミサイル艇イヴァニヴェッツを攻撃し、攻撃の結果、戦艦は沈没しました

・2024年2月14日、ウクライナ軍はクリミア沿岸で、MAGURA V5海上ドローンの攻撃により、揚陸艦シーザー・クニコフを沈没させました

NATO諸国 ウクライナに100万機のドローン供給計画

NATOのストルテンブルグ事務総長は、ロシアがウクライナ侵攻を開始してから2年が経過しようとする中『NATO諸国はウクライナに100万機のドローンを供給する計画であり、さらに20の同盟国が地雷除去連合を設立する』と発表しました。ウクライナは自国でのドローン開発を急ピッチで進める中、頼もしい援軍となりそうです。NATO諸国とストルテンブルグ事務総長の有言実行を願います。

ウクライナドローン開発 負傷者の搬送ドローン

ウクライナは、戦場から負傷者を避難させるため、遠隔操作できるトランスポーター( 全輪駆動システムの陸上ドローン)を開発しました。車両は泥から保護されており、オフロードの難しい地形でも容易に移動でき、最大航続距離は10キロメートルです。この特殊なロボット(陸上ドローン)は、負傷者が横たわっている場所から700メートル離れた場所にいるオペレーターが操作できるように設計されており、オペレーターの安全を確保しながら、負傷者を救うことができる陸上ドローンです。

ウクライナドローン開発 海底地雷除去

ドローンで海域を調査するウクライナ国家特殊輸送調査局の軍人たちの画像です。ウクライナは、デンマーク王国からの軍事援助パッケージの一部として受け取った、地雷除去前の地域の技術調査用の最新型UAVは、占領解除された地域の調査に効果的であることが証明されています。一般的に、V2MAG磁気異常探知システムは水深10メートルまでの水域を調査することができ、エリアをスキャンした後、専用のソフトウェアが磁気異常のマップを作成し、それを分析することで、潜在的な不発弾の座標を提供することができます。

世界各国の最新鋭のドローン技術や分析技術がウクライナに集結し、実際の戦場で実験を重ね、更に磨きをかけているのが現状です。

2023年10月17日(火)

ウクライナドローン開発『ビーバー(Beaver)』

ウクライナが開発を進める新型無人機『ビーバー(Beaver)』は、まだまだ謎の多いUAVではありますが、現時点で判明していることを記します。 『ビーバー(Beaver)』 は、主翼の前面が小さい飛行機のような形状をしたドローンで、ウクライナ人が開発を進めています。ウクライナ製の新型ドローン 『ビーバー(Beaver)』 は、飛行速度は遅いのですが、航続距離は長く、1000キロ以上離れた標的を攻撃することができると言われています。

『ビーバー(Beaver)』 ドローンの主翼の前部が小さい航空機のように見えるのは、「アヒル」空力スキームに従って設計されているからであり、そのことによって揚力を失うことなく、防空圏を通過したり、目標を変更したりするために飛行高度を変更する効率が確保されているのが特徴と言えます。 『ビーバー(Beaver)』 ドローンの価格は400万UAH(およそ11万ドル、およろ1650万円)です。ウクライナ製ドローン 『ビーバー(Beaver)』 の技術的な特徴は以下の通りです。

翼幅 - 約2.5 m
全長:約2~2.5m
速度:時速150~200キロ
重量:約150kg
弾頭:約20kg

西側の一部軍事専門家は、ビーバー無人機がモスクワへの無人機攻撃の背後にある可能性があると考えていますが、現時点では確実なことは言えません。また、アナリストの中には、ビーバー無人偵察機はイランのシャヘド無人偵察機に似ていると言う人もいます。いずれにしても 『ビーバー(Beaver)』 が戦場でウクライナ兵士を1人でも多く救い、ロシアの侵略軍を破壊することを願ってやみません。

2023年10月13日(金)

ウクライナドローン開発『シーベイビー(SeaBaby)』

ウクライナが開発を進める水上ドローン『SeaBaby』は、クリミア大橋の攻撃に成功したと発表されています。その『SeaBaby』が今回、ロシアの艦船の攻撃にも成功したようです。SBU保安庁は、ウクライナ海軍と共同で、実験的な海上ドローン兵器を使用し、ロシアの巡航ミサイル母艦ブヤン(Buyan)M級と、哨戒艦パヴェル・デルジャヴィン(the Pavel Derzhavin)を標的とした作戦を実施したと発表しています。作戦の詳細はまだ公表されていませんが、情報筋によると、ロシアの両艦は『SeaBaby』として知られる実験的兵器で武装した水上ドローンによって攻撃された可能性が高いようです。

ちなみに、SBU(ウクライナ保安庁)の長官ヴァシーリー・マリューク(Василь Малюк)の「マリューク」は、ウクライナ語で「赤ちゃん」を意味する言葉です 笑

「最初の攻撃の後、ロシアの掃海艇とダイバーは我々の攻撃(シー・ベイビー無人偵察機)を発見することすらできなかった。昨日、アルロサAlrosa(級)潜水艦は幸運にも我々の攻撃から逃れることができた」と作戦を指揮した幹部は語っています。

ブヤンM級巡航ミサイル空母は10月13日、シーベイビー実験用海上ドローンによるセヴァストポリ空襲で被弾したと報じられており、『SBUはモスクワ政権に警告する:自国の艦隊の残党を温存したいのであれば、ウクライナの海域に踏み込むのはやめなさい」と情報源は強調しています。

2023年10月13日(金)

ウクライナ 世界のマビック(MAVIC)UAV生産の60%を購入

ウクライナのシュミハル首相は、『ウクライナは世界のマビック(MAVIC)UAV生産の60%を購入している』と述べました。

2023年10月12日(木)

ウクライナドローン SBUドローンが占領地域のパスポート事務所を攻撃

ウクライナ保安庁(SBU)のドローンがロシアに不法占拠されているザポリツィアの地域で活躍を見せています。その地域では、ウクライナ人に対し、ロシアのパスポートを強制的に発給する機関が存在し、SBUの職員はカミアンカ・ドニプロフスカにある建物を特定することができました。その「パスポート事務所」では、ウクライナ人に対して、あの手この手で脅し、強制的にパスポートを取得するように圧力をかけていました。

SBUは、神風ドローンを使ってその建物(パスポート事務所)を破壊(全焼)させることに成功しました。

2023年10月12日(木)

米国、ウクライナにスイッチブレード600大量納入予定

ウクライナ産のドローンではなく、米国によるウクライナへのドローン提供のニュースです。ニューズウィークによると米国は近々、ウクライナにスイッチブレード600を大量に納入する予定です。スイッチブレード600は、戦場で敵の戦車や装甲車を破壊するために設計されており、射程距離は最大40キロとなります。

スイッチブレードは、徘徊型の無人攻撃機(攻撃用ドローン兵器)です。製造は米国のエアロヴァイロンメント社が行っております。スイッチブレード300型のコストは6000USDと、比較的安価なコストで製造が行えるのが特徴です。スイッチブレード300は、兵士や非装甲車両などのソフトターゲットを標的としています。(2023年10月時点で)ウクライナに大量納入の予定があるスイッチブレード600は、戦車などの装甲車両を標的としています。

スイッチブレード300は、ウクライナの歩兵が背負って運べるほどコンパクトな設計の兵器で、歩兵はコントローラーで遠隔操作し、機種部分に搭載した高性能カメラから届く映像で敵陣の偵察が可能です。また、その偵察映像をもとに指令を送り、特攻ドローンとして自爆攻撃を実行できます。現時点のスイッチブレッドには、AI(人工知能)は搭載されておらず、攻撃の判断は兵士に委ねられています。

2023年10月11日(水)

ウクライナドローン開発 3Dプリンタで部品を作る子供たち

ウクライナはロシアに比べると経済力も軍事力も、そして人口も何倍も少ないことがあり、日本の1,6倍の国土を自衛するために国民総出で侵略戦争に立ち向かい、勝利を目指しています。2022年2月24日からスタートした戦争は人類史上初の大規模なドローン戦争となっており、ウクライナは持ち前のIT技術を駆使し、陸海空+水中、様々なドローン開発を進めています。

そんな中、3Dプリンターでドローンの部品を作るウクライナの小学生たちもいます。プラスチックを集めてリサイクルし、3Dプリンターでドローンのシャンクを作ります。この部品は、兵士が弾頭をドローンに取り付けるのに役立っています。今後、3Dプリンターの台数を増やし、大勢の少年少女たちがより多くのドローン用パーツを製造できるようにプロジェクトを進めています。プーチン軍から国を守り、領土を守り、家族を守り、ウクライナは一歩一歩勝利に近づいています。

2023年10月11日(水)

ウクライナドローン開発 FPVドローン5000機完成

オペレーション・ユニティの最初の5,000機以上のFPV(First Person View※)ドローンは、すでにウクライナにあり、ウクライナ製の弾薬を装備され、国防軍に引き渡されます。今後FPVドローンは全部で10,000機となる予定で、
このFPVドローンは、UNITED24Come Back Alivemonobankの共同募金活動によって購入され、今後10,000機まで増やす予定です。

※FPVドローンとは、ドローンの操縦者がゴーグルを装着し、ドローンの視点でリアルに景色や障害物を認識しながら操作し、偵察、爆弾投下、自爆攻撃、輸送、救助などを行います。一般的なドローンは、操縦士が目視でドローンを確認しながら操縦します。

2023年10月10日(火)

ウクライナドローン UAV用の弾頭や弾薬の材料輸入をスピーディーに!

ウクライナ政府はウクライナドローン開発、生産、実戦投入をよりスピーディーに行うために、UAV用の弾頭や弾薬を製造するための材料の輸入を簡素化しました。すでにウクライナの無人機の生産は拡大していますが、それに拍車をかける良いニュースです。無人機用の高品質の弾薬や弾頭の必要性も日々高まっています。ウクライナ企業は、必要な部品を輸入するために何十枚もの書類を集め、許可を得るまで数ヶ月待つ必要はなく、今回の決議により、手続きが大幅に簡素化されます。

2023年10月7日(土)

ウクライナドローン 「Birds」AI搭載のドローン2000機を前線へ

ウクライナドローン軍が開発しているAI(人工知能)ドローンについて、ウクライナのミハイロフェドロフDX大臣(兼副首相)は、下記のように発表しました。

『ついにドローン軍団から約2000機のAI(人工知能)ドローンを前線に送り込んだ。「Birds」Autel EVO MAX 4T  は、国家プログラムArmy of Dronesの資金で購入された。このドローンに搭載されるAI(人工知能)によって安全な偵察任務が遂行される。例えば自動的にさまざまな種類の巧妙に偽装された敵(ロシア軍)の標的を検知し、高高度で追跡し、データを送信し、攻撃ヘリと砲兵が活躍を助ける。毎週、我々は大規模なドローンを前線に送り、ウクライナドローン軍のUAV攻撃中隊は新記録を打ち立て続けている。先週だけで、わが軍の兵士たちはロシアの装備220機を破壊した。軍のサービスとテクノロジーの効果的な使用に感謝している。仕事を続けよう!』

2023年10月7日(土)

ウクライナドローン 開発200社以上が着手

ウクライナのデニス・シュミハル首相は「ウクライナ企業200社以上がドローン開発に着手している」と発表しました。この1年で、ウクライナのドローン生産は100倍に増加し、200以上の企業がドローンの開発を開始しています。また、開発や生産のみならず、陸海空ドローンの操縦訓練(教育)や軍事利用時の操作マニュアルの強化など、最前線で即利用できるための準備も盛んです。

シュミハル首相は、ウクライナの防衛産業発展へのアプローチが根本的に変わったと指摘し、近代的なコーポレート・ガバナンスの基準に沿って、ウクロボロンプロム社をベースに新会社が設立されたと述べています。現在、ドローンの開発から購入までの道のりは法的な部分も含め可能な限り短く最適化されており、この1年で、ドローンの生産が100倍に増加していることは各国から高く評価されています。200社以上のウクライナの企業がドローンの開発を始めたとシュミハル氏は語っていますが、実際にはドローン関連(設計、開発、生産、教育、原材料・部品供給など)の事業社はもっと増えていると言われています。

ウクライナドローン開発 ロシアのランセット無人航空機を改良版

政府機関、民間企業、NPO、様々な組織が、ドローン開発と同時に、ドローン操縦士の育成にも力を入れています。例えば、ロシアのランセット無人航空機を改良した『ペルン(Perun)』という名前のドローンも開発中です。いわゆる特攻(神風)無人機です。

ウクライナのミハイロ・フェドロフ副首相兼DX大臣は「ウクライナ人のエンジニアがランセット特攻無人機の類似品の開発に取り組んでいる」と公表しています。

また、同氏はPRESSINGプロジェクトとのインタビューにおいて、

「私たちはランセット改良型の無人機をいつ、そして、何機保有するかについて明確なビジョンを持っている」と語っています。同氏によれば「ランセットは効果的な兵器であるため、ウクライナ軍としてはできるだけ早く開発する必要がある」としています。

現時点で「ペルン」の詳細な特徴は明らかにされていません。が、寸法は発表されています。

長 — 1365 mm

幅 — 1370 mm

高 —   800 mm

ロシアの神風無人機「ランセット」にはいくつかの改良型があり、最も有名な「ランセット1」と「ランセット3」では重量や積載量が異なります。どのタイプのランセットを改良し、ウクライナ神風ドローン「ペルン」を開発するかは、今のところ機密です。

例えば「ランセット3」には以下のような特徴があります。

・最大離陸重量 12kg

・弾頭重量 3kg

・パワーリザーブ 40分

・飛行範囲 40〜70 km

・最高速度 300km

・推定費用 $35,000

ウクライナは、短期間と低コストで、これらのスペックを上回るドローンを大量に製作していくことでしょう。

ウクライナ水上ドローン開発

ウクライナは水上ドローンの開発も急ピッチで行っています。小規模な海軍しか持たないウクライナですが、ロシアの黒海艦隊は、ウクライナの海上神風ドローンに怯えています。ウクライナ軍は、国産海上無人機「MAGURA V5」の能力を紹介しましたので、YouTubeのCNNの動画でご確認ください。

MAGURA V5は、海上での偵察、監視、捜索救助活動を行うことができ、爆薬を積めば神風ドローンにもなり得ます。公海上で使用するために設計されており、設計・製造はすべてウクライナで行われているのが特徴的です。
無人船の船体下部の形状は、高速で移動するように設計されており、中央部には小さな上部構造があり、その前方には回転カメラを装備することができます。また、MAGURA V5の最大航続距離は800kmで、黒海での作戦には必要十分です。

「このドローンは黒海のどのドローンよりも速い」とドローンの開発者は自信をのぞかせます。MARUGA V5ドローンは、画面付きのコントローラーで操縦・制御され、オペレーターはドローンから届くカメラ映像でドローンの周囲の状況を確認しながら、ターゲットに命中(爆発)するまでドローンを操作できます。

ウクライナ産MAGURA V5 の特徴として、

・長さ : 5.5m

・幅 : 1.5m

・巡航速度 : 22ノット(およそ40km/h)

・最大速度 : 42ノット(およそ77km/h)

・通信 : 空中中継器を備えた無線や衛星通信

これらが挙げられます。

ウクライナ産MARUGA V5ドローンは、神風無人機として、海上および湾内の軍事基地で敵の水上艦艇を攻撃できます。最大320キログラムの爆薬を運ぶことができるため、敵艦の被害も甚大です。ウクライナ産MARUGA V5海上ドローンは、ロシア領内の軍艦や、一時占領地域にあるロシア海軍基地を繰り返し攻撃し、順調に成果をあげており、増産体制を構築しています。

日本人の皆様も、テレビニュースなどで、ロシアの軍艦に突進していく神風無人艇(ボート)の映像をご覧になったことがあるかもしれません。また、一時的に占領されたクリミアとロシアを結ぶケルチ橋を攻撃し通行不能となるまで大破させたのも、ウクライナ産海上ドローンの偉業です。

その他としては、

●2022年10月、ウクライナ海軍の無人機がロシアのプロジェクト11356Rフリゲート「アドミラル・マカロフ」を攻撃。ロシアの掃海艇「イワン・ゴルベツ」も被害

●2022年11月、ウクライナ海軍の無人機がノヴォロシースクで石油港「シェスカリス」を攻撃

●2023年3月24日と4月24日、ウクライナ海軍の無人機がロシア黒海艦隊の基地があるセヴァストポリ湾を攻撃

なども戦果として挙げられます。

ウクライナ軍は、海上ドローンの独立旅団を結成するつもりですが、この部隊の存在は2023年8月時点では報じられていません。おそらく、クリミアのロシア軍事目標や黒海の船舶を偵察&攻撃する部隊であると予想できます。

ウクライナ水中ドローン「マリチカ」

水中(潜水)ドローン「マリチカ(Marichka)」をベースとした水中ドローン軍隊を国家プロジェクトとして進める動きがあります。水中ドローンの開発者によれば、水中ドローンには幅広い用途と多くの利点があり、例として下記を挙げています。

・乗組員がいない - 死傷者が出ない

・不可視性 - 水中ドローンは発見されにくい

・自律性 - ドローンはエネルギー効率の良いスタンバイモードに切り替えることができる

・航続距離 - 1000km以上

・攻撃力 - (具体的な量は公開せず)大量の弾薬を積載可能

・効率性 - 水中の橋脚を攻撃可能

・多用途性 - 戦闘、貨物、偵察の任務が可能

開発者はじめ関係者は『水中ドローン"マリチカ"は、ロシア占領軍の艦隊がある黒海やアゾフ海にとどまらず、カスピ海にも向かうと確信している』と語っており、敵の戦闘力を奪う遠隔無人兵器として期待されています。

水中ドローン「マリチカ」の正確な技術的特性は安全と戦略上の理由から公表されていませんが、電気推進を備えているようです。ご興味ある方は、YouTube動画で「マリチカ」のイメージをご覧いただけます。

海洋国家日本の潜水艦技術は世界最高峰と言われていますし、日本人からもウクライナの海上や水中のドローンに高い関心が集まってきています。

ウクライナ長距離ドローン開発

ウクライナ長距離ドローンの代表格は『UJ-22 AIRBORNE』です。最大航続距離は800kmで、首都モスクワを標的にできます。UJ-22 AIRBORONEは、Ukrjetが開発を進めている純国産ドローンで、ロシアによる大規模な侵略戦争がはじまる前から開発を行っており、2021年の武器展示会で初のお目見えを果たしました。

同社はこの他にも戦闘や偵察に特化したドローンの開発にも成功しており、世界各国の軍事関係者が注目しているドローン開発会社です。

UJ-22 AIRBORNEは、

・偵察:カメラとオプトエレクトロニクス・ステーションを搭載可

・輸送:ペイロード重量は20kg。例えば前線に医薬品や弾薬を送るのに便利。標準的な82mm迫撃砲弾4発やRPG-7用手榴弾数発などの弾薬を吊り下げ可

の用途でも活躍します。

UJ-22エアボーンの公表されている特性(技術的特徴も含む)を順不同で書き出してみます。

・最大離陸重量:85kg。
・全長:3300mm
・翼幅全長:4600 mm
・最大高度/最低:6000/50m
・最大航続距離:800km
・最大飛行時間:7時間
・飛行を制御できる最大半径:100km
・最大/巡航速度/最低:160/120/90 km/h
・エンジン:ガソリン2サイクル
・積載重量:20 kg
・動作温度:−40〜50℃
・操作:オートマチック、セミオートマチック、マニュアルモードで飛行
・打ち上げ準備時間:3分

などが挙げられます。

地上管制センターとUJ-22ドローン間の通信は、デジタル暗号化された双方向マイクロ波データ・チャンネルとデジタル暗号化された双方向UHFデータ・チャンネルを介して行われ、システムはパイロットとペイロード・オペレーターの2名で運用されます。

操縦席はエアコン、暖房、空調システムを備えたオフロード車にもセットできるため、神出鬼没と言え、モスクワやサンクトペテルブルクにUJ-22で「こんにちは(挨拶)」することが可能です。

UJ-22の構造はカーボンファイバーを使用しており、低空をゆっくりと飛行するため、地上の探知機からは見えにくいとされています。

UJ-22は、敵の人員や装甲車を高い命中率で破壊するための無誘導空中爆弾(弾薬)を搭載&投下することができます。弾薬に加え、カメラと光電子ステーションを搭載することもできます。

アンテナ通信システムは、2つの独立した冗長データ伝送チャンネルを持つ自動追尾式です。

ロシア領内でUJ-22が使用されたケースは多々見受けられますが、ウクライナ軍の関係者はこれらの出来事についてコメントしておらず、ロシア領内でのドローン攻撃を基本的には否定している立場です。例えば、

「ウクライナはロシア連邦の領土を攻撃していない。ウクライナは、自国の全領土を占領解除するために防衛戦を展開している。これは公理だ。ロシアではパニックと崩壊のプロセスが拡大しているようだが・・」

ウクライナ大統領府顧問のMykhailo Podolyakはツイートしています。

また、UJ-22以外に、ソ連時代のTu-141(ツポレフ141)を改造して作られたウクライナのTu-141長距離ドローンもあります。最大航続距離は1000kmです。詳しくはウィキペディアからご確認ください。

ウクライナドローン開発 2500km射程

射程2,500kmのウクライナ製ドローン『Raybird-3』が "ドローン軍団 "に加わりました。ウクライナのSkyeton社が製造した小型戦術ドローンRaybird-3(レイバード3)の飛行距離は2500kmであると、ミハイロフェドロフDX大臣が発表しています。

また同氏は、レイバード3は、敵陣の背後を飛行し、ロシアの電子妨害にもかかわらず活動することができ、ハリコフ地方での反攻作戦でも活躍をしたと述べています。スカイトン社のレイバード3のイメージ動画もご覧ください。

ロシア占領軍はバラクリヤ近くのBUK複合施設からドローン(レイバード)を撃墜しようとしましたが見事に失敗・・。レイバード3はロシア軍の攻撃を回避しただけでなく、敵の施設を追跡し、味方の砲兵隊に座標を送信し、占領軍の弾薬庫の破壊に大きく貢献したようです。敵軍から撃墜されないドローンによる偵察活動は、多くのウクライナ軍人の命を守ることにも繋がります。

レイバード3はドローン、ポータブル地上管制ステーション、アンテナ、ランチャー(カタパルト型の機械式発射装置)で構成されています。詳しくは、レイバード3の参考動画をご覧ください。

ウクライナドローン開発 オクトコプター 「バンデリク」

ウクライナのエンジニアは、新しい攻撃用オクトコプター「ビッグ・バンデリク」を開発しました。

『敵の弾丸がエンジンのひとつに突き刺さったあとも、私たちのドローン(バンデリク)は7キロも飛んだ』

と開発者は語ります。

彼らは、2022年2月24日にロシアの大規模侵攻がスタートし、必要に迫られ、3月8日に攻撃型ドローンの製作を開始しました。

『まず、灌漑用の農業用UAVのさまざまなモデルを改造することから始めた。クアッドコプタータイプのプラットフォームを使い、ヘキサドローンにも取り組んだ。しかし、最も安定していたのはオクトコプターだった』

と開発責任者のマクシムは述べています。

「バンデリク」は、8基のエンジンを搭載し、31.5キログラムの総荷重を搭載できるプラットフォームで、ペイロードは8キログラムです。オクトサーキットは外乱(風)に最も強いことが証明されており、実際の戦闘や戦場に特化した機能が満載です。

『私たちのバンデリクには、弾薬の種類を個別に選択できる多機能投下システムが装備されているだけでなく、地上ステーションがネットワーク接続されており、世界中どこからでもドローンを制御することができる』

と開発陣は述べています。

実際に起きた出来事として開発責任者のマクシムは教えてくれました。

『それは2月のこと。戦闘任務についていたドローン操縦士の1人が、ドローンに原因不明の振動を感じ、挙動が安定せず、操縦が著しく困難になった。それでもドローンは戦闘地から7キロ後方のエリアに無事に帰還、着陸した。

私はドローン操縦士が送ってくれた着陸時のビデオ映像をみてびっくりした。そのドローンのモーターに、敵の弾丸が突き刺さっていたのだから・・。バンデリクは、弾丸をくらったときの衝撃に耐え、1つのモーターを失いながらも7キロ飛行し帰還できたわけだ』

たしかに戦闘任務につく攻撃型ドローンにとって、すぐに壊れない、部分的に破損してもすぐに墜落しないことはとても大切なファクターです。

バンデリクは電子妨害(電波)のテストを受けたときも、参加した6メーカーの中で、唯一空を飛べたドローンです。秒速10メートルの風が吹き荒れる中です。

いろいろなテストをクリアし、最終的にバンデリクはウクライナ国防省から承認されました。前線で多くの兵士を助けているバンデリクを大量生産するために、国防省も一体となって資金集めを行っています。

ウクライナドローン開発 陸上(地上)ドローン『ラテル』

ウクライナのエンジニアは、時速30kmで最大100kgのペイロードを運ぶことができる地上型ドローン『ラテル(Ratel)』の開発に成功しました。

このドローンは、従来のFPVドローンと同様に、操縦装置とゴーグル/モニターを使ってパイロットが操縦します。制御構成には、航続距離を伸ばすためにMavicに搭載可能なトランスポンダを含めることもでき、『ハニービー』には遠隔起爆システムが搭載できます。ラテルのYouTube映像はこちらです。

『ラテル』地上ドローンの開発チームは、最前線の部隊からのフィードバックを入念に検証し続け、比較的困難な地形で、かなり強力な(つまり重量のある)戦闘ユニットを無人で移動させることができたり、敵の塹壕や陣地で電子戦の影響を最小限に抑えることができたりするドローンの開発を進めました。「開発⇒テスト⇒結果分析⇒改善」を幾度となく繰り返したそうです。

ラテル地上ドローンの詳細な技術特性や目標破壊能力については公開されていません。が、ウクライナ軍が大変満足したことは事実です。今もなお、前線からのフィードバックをもとにテストや改善が繰り返されており、用途に応じて幅広く柔軟な『改造』も行われています。偵察任務、弾薬輸送、採掘、発射など、様々な任務に特化した改造です。

興味ある方は、テレグラムチャンネルにJoinしてください。

ウクライナドローン開発 陸上(地上)ドローン『シルコ』

ウクライナの22歳の守備兵は、敵に見つかりにくい地上用ドローン「シルコ」を開発しました。「シルコ」はいわゆる神風対地ドローンであり、すでに前線に配備されています。

シルコは、1機あたり3万グリムナ(約12万円の)とかなり低コストで生産できるわりに、敵のレーダーに感知されにくく、弾薬の運搬、偵察、特攻(神風)として、前線においてとても重要な任務を担うことができます。組み立ても簡単です。敵の陣地に忍び寄ったり、戦車や兵士の群れに接近したり、塹壕に落下させて爆発させます。シルコの開発者は、現在、新しいバージョンの地上ドローンを開発中です。

ウクライナドローン開発 地雷除去

ウクライナ領土には、ロシア占領軍により無数の地雷が敷設され、その完全撤去には750年以上かかると言われています。ロシアは、確認されているだけでも13種類の地雷をばらまき、その範囲は13万平方キロメートル(日本の国土の3分の1以上の面積)に上ります。

そして2023年9月時点で、戦争はまだまだ続いていますので、ウクライナが撤去する地雷よりもロシアが新しく敷設する地雷の量が多い状態です。

そのような中で、ウクライナは地雷撤去ドローンやロボットの開発、改良を急いでいます。開発された地上ドローンは、すでに地雷撤去や兵士の救助に役立っており、ウクライナの首都キーウで行われた国際産業展示会でも注目を浴びています。

地雷除去ドローンは、弾薬、配給品、食料、水などを運搬するためのプラットフォームを取り付けることができます。また、負傷者の救護や敵陣に機関銃で射撃するプラットフォームも開発されています。

積載重量は、地面の状況(凸凹道や舗装道など)によって異なり、およそ200〜500kgまで運搬できます。1回の充電で走れる航続距離は10〜50km程度です。ドローンの基本価格は320,000グリムナ(2023年9月時点の為替でおよそ8,600ドル)です。

現在は、資金調達、工場の拡大、工具の増設、職人集めを実施し、生産能力を大幅に拡大中です。

ウクライナドローン開発 無人地上車両『アイアンクラッド』

ウクライナのロボアニーズ社が開発した無人地上車両『アイアンクラッド』は、戦術的指揮系統における戦闘任務、物資輸送、技術・医療支援を解決するために設計された多機能無人地上車両 (MUGV) です。MUGV は、これらのタスクを複合的に、オペレーターの制御下で独立して実行することができます。アイアンクラッドは、展開可能な制御室 (PU) の拡張ネットワーク、戦術リンク部門の定期射撃手段を備えた中継器 (地上、空中) のシステムに基づいてタスクを実行します。オペレーターは、遠隔操作 (LOS) と配備された中継器ベースの通信ネットワークの使用の両方で無人地上車両を管理できます。

アイアンクラッドについて、ウクライナの副首相兼DX大臣のミハイロフェドロフ氏は、下記のように述べています。

『ウクライナ勝利のテクノロジーがいっぱい詰まった「アイアンクラッド」を最前線でテストした。アイアンクラッドは、国防軍が最前線で戦闘任務を遂行するのを支援するロボット・プラットフォームである。敵の陣地を攻撃し、偵察を行い、軍に火力支援を提供する。

アイアンクラッドは、ウクライナのロボニアーズ社のエンジニアが開発した革命的な製品であり、戦争のあり方を変え、最も貴重な兵士の命を救うのに役立っている。この車両は最高速度20キロメートルに達することができ、赤外線カメラとShaBla M2戦闘砲塔を装備し、小火器から身を守る装甲シェルも備えている。アイアンクラッドは安全な場所から遠隔操作できる。そして、今後ますます進化を遂げるだろう!』

ウクライナのDX大臣は、アイアンクラッドの戦場での活躍を期待しています。

アイアンクラッドのサイズ感は、

〇 全長・幅・高 2800х1850х1460 mm
〇 重量 1950 kg
〇 ペイロード 350 kg

ウクライナドローン開発 戦闘ロボット「FURY(フューリー)」

ウクライナが開発した無人地上戦闘ロボット「FURY(フューリー)」は、戦車用機関銃、360度監視カメラ、小火器や破片から身を守る装甲で武装しています。コンパクトな無人ロボット「FYRY」は、遠隔操作が可能で、戦闘任務を遂行できる能力を有しています。例えば、敵の陣地を攻撃したり、味方の陣地を防衛したりすることができます。

上の画像は、フィールドテストに合格したプロトタイプで開発チームは現在、マシンを改良し、生産規模を拡大する準備を進めています。テクノロジーとイノベーションはウクライナ勝利の鍵であり、戦場で優位に立ち、軍人の命を救うのを助けてくれます。防衛分野のプロジェクトに取り組みたい方はBrave1にアクセスしてください。

ウクライナドローン開発とAI(人工知能)

ウクライナは、持ち前の高いIT技術を活かして、人工知能(AI)テクノロジーを搭載したドローンの開発競争が盛んに行われています。求められる無人機は、商用であれ、軍用であれ、電子妨害電波やハッキングなど、想定しうる悪影響や攻撃に打ち勝つ必要があります。

ウクライナのドローン開発者達は、ロシアが頻繁に行う妨害電波を考慮し、ドローンに新型のAIソフトウェアを搭載し、常にドローンを安定飛行させ、予め選択された任務やターゲットを外さないテクノロジーを開発しています。

AI機能は、例えば、ターゲットが移動している場合でもドローンが任務を完了できるようにプログラムされており、特定の座標を追跡する一般的なドローンに比べて大幅に高い偵察・攻撃能力を持っています。

米国ワシントンポストは

『戦争のニーズがウクライナを一種の発明スーパーラボに変え、グーグルの元CEOエリック・シュミット氏を含む著名なビジネスマンから投資を集めはじめている』

と書いています。

現在、200以上のウクライナのドローン企業が、最前線の軍部隊と相互協力関係にあり、前線の兵士からのフィードバックをもとにドローンを改良し、敵の殺傷能力やスパイ能力を高めている状況です。

ウクライナ副首相兼DX大臣のミハイロ・フェドロフ氏は、ウクライナドローン軍団計画の責任者となっており「戦時下の今、24時間365日、ドローン技術競争が行われているし、そうあるべき」と発言しており、偵察・攻撃用ドローンを最大限に活用することで、ロシアの航空・砲撃面での優位性を少しでも削り取ろうとしています。

ちなみに、2022年、1万人以上のドローン操縦士の育成を行い、2023年の夏以降にさらに1万人の育成を予定しています。ドローン開発と同時に、操縦士の訓練にも余念がありません。

また、フェドロフ氏のチームは、企業と国防省との間のドローン契約締結プロセスを効率化・加速化しました。「本来2年かかる手続きを2カ月に短縮した」とキエフに拠点を置くドローンメーカー、ウォーバーズ・オブ・ウクライナの共同設立者であるドミトロ・コヴァルチュク氏は評価しています。

戦時下において、ウクライナ国防省はロシアのジャミング技術をドローン会社と共有し、最先端の電子戦装備に対して自社製品を開発・テストできるようにしているのも特徴的です。国防省や前線の兵士からの情報をもとに、ドローンシステムの脆弱性を減らし、性能を向上させるための調整を即座に行っています。

フェドロフ氏によると、ロシアは毎月約1,000機のウクライナ製ドローンを破壊しており、また、別の推計によると、毎月10,000機が破壊されているという情報もあり、ウクライナ全土の開発者や生産者たちは直ちにドローンの生産量を増やす方法を模索しています。

ウクライナ西部の街リヴィウでは、ツイスト・ロボティクス社のエンジニアが、ウクライナのFPVドローンを大幅にアップグレードできる人工知能ベースのソフトウェアのテストビデオを発表しています。

ウクライナが毎月数千機を生産している安価なUAVは、爆弾を搭載することはできますが、ロシア軍の妨害電波や障害物に弱いという欠点があります。そのような欠点をカバーするために、人工知能は有効です。

ツイスト・ロボティクス社の共同設立者であるロスティスラフ・オレンチン氏は「新しい人工知能ベースのターゲティング・システムは、妨害電波や障害物によって人間のオペレーターとの通信が途絶えても、UAVをターゲットにロックし続けることを可能にする」と語っています。

また同氏は「AIシステムとセンサーは、ターゲットの物理的特徴を認識し、いちど確定したターゲットに到達するまで、飛行経路を独自に調整・最適化しながら追跡できる」と発表しています。

グーグルの元幹部であるシュミット氏は、ウクライナのドローン市場に大変前向きで、他の投資家とともに、ドローンやその他の防衛技術に投資するウクライナのスタートアップ・アクセラレーターであるD3に1000万ドルを投資しています。

「ウクライナはイノベーションにおいて常に敵の先を行っている」とシュミット氏は発言しており、期待の大きさが伺えます。

人工知能技術について米国防総省に助言してきたシュミット氏は、人工知能ソフトウェアやGPSナビゲーションなしで動作するUAVなど、無人機技術におけるウクライナの功績(実戦によって裏付けられたテクノロジー)を歓迎するとともに「将来、陸・海・空・水中における戦場で、AIを搭載した神風ドローンの軍団形成に重要な役割を果たすだろう」という見解を示しています。

そして、「戦争の未来は、ドローンに支配され、ドローンによって戦われることになるだろう」とシュミットは締めくくっています。

私達JOINJAPANも微力ながら、ウクライナのドローン開発を支援し続けます。目指すはウクライナの完全勝利です。

ウクライナドローン開発と訓練

ウクライナのドローン軍は2023年7月だけで新たに3000人の兵士を追加訓練しています。ウクライナは、ロシア軍の前線や後方問わず、輸送車、戦車、戦闘機、レーダーシステム、電子システム、指揮所、弾薬庫、兵站などを絶え間ないドローン攻撃で破壊することに大成功しており、その作戦を継続・拡大するために、新たなドローン軍の兵士の訓練を進めています。

兵士たちはドローン理論と実践の訓練を受けています。例えば、偵察コプター、FPVドローン、爆撃機の操縦方法などを学んでいます。訓練を受け、最終試験に合格したドローン兵士のみ、最前線でロシアの装備と交戦していくことになります。

そして、これらの訓練は始まりに過ぎず、更に1万人のドローン兵(パイロット)の訓練が決まっています。ドローン理論や操縦を訓練する学校も次々と設立されており、2023年8月前後だけでも新たに5つの学校がドローン軍団の仲間入りを果たしています。

訓練はドローン軍にとって最優先事項であり、プロのオペレーターだけが、ドローンの機能を効果的に使って偵察し、大砲を調整し、ロシアの装備を破壊することができるようになります。ミハイロフェドロフDX大臣兼副首相は『私たちの兵士がより多くのドローンを持ち、その適切な操作方法を知ることができるよう、官民あげて努力を続けていこう』と呼びかけています。

ウクライナドローン開発と教育

この写真は、ウクライナのリヴィウ市にある学校で、ドローンの操縦を学ぶ生徒たちです。これがウクライナの新しい現実です。彼らは現実を受け入れ、国民が一丸となって悪(占領軍ロシア)に立ち向かっています。

ドローンの操縦スキルや知識は「ウクライナの防衛」という科目で身につけます。ウクライナでは、長引く戦争に対応し、自国内での兵器の開発や、それを十分に扱える操作の習得を急ピッチで進めています。

ウクライナドローン開発 ロシアとの対比

ウクライナドローン開発は、

・ウクライナIT技術者の高い能力

・ドローン開発、生産、資金調達の法整備や迅速化

・欧米先進国からの部品や技術提供

・欧米各国の武器製造会社(民間)との連携

などを背景に順調に進んでいます。が、ロシアのドローン開発侮ることなかれ、です。ロシアは欧米各国から史上類を見ない規模での制裁を受けているものの、積極的な制裁には参加していない国が世界に100カ国以上もあるのが実情です。マフィア国家、大きな北朝鮮、悪の枢軸、テロ国家とも呼ばれるロシアのドローン開発は、

・中国の民間企業からドローン部品の密輸入

・ベラルーシ、カザフスタン、イラン、UAE、北朝鮮など、ロシア以外の国を利用(迂回)した闇取引

・イランからシャヘドドローンやドローン技術をもらいロシアからの軍事技術を提供する裏取引

・プーチンの強権・独裁によるトップダウン政治と国内外問わず張り巡らした裏工作

・プーチン政権によるロシア民間企業への恫喝によって無理やり生産や事業をさせる強制力

・(品質レベルは別として)元々発達していた軍需産業と宇宙産業

・ウクライナの3倍の人口、ウクライナの10倍のGDP(豊富なエネルギー資源)などの基礎国力

などを背景に質より量のいわゆる "物量作戦" でドローン開発・生産を進めています。ウクライナのドローン開発はAi(人工知能)を搭載させるなどハイテクなドローン開発を進めているのが特徴的です。また、ウクライナとロシアは、電子妨害戦もお互いの得意分野と言え、しのぎを削っています。

ウクライナが情報戦でロシアを圧倒しており、ドローン戦においても凌駕している状態は続いていますが、先述のとおり、ロシアを侮ることなかれです。ロシアは、あらゆる悪(汚い手段)を使いこなす権威主義体制にあり、権威をたてにとって思考・行動し、権威に対して盲目的に服従する個人や社会組織を作り上げてきました。全権力を元首プーチンが有し、独占して統治を行う政治思想や政治体制下にあると言われています。

ウクライナドローン開発とSBU

ウクライナのSBU特殊部隊は、敵国ロシアに恐怖を与える準備を着々と進めています。その中の1つに、長距離ドローンのFUIB(第1ウクライナ国際銀行)との共同資金調達が大詰めを迎えてきていることが挙げられます。FUIBのオーナーはこの戦争で積極的に支援を繰り広げているウクライナのオリガルヒ『リナト・アフメトフ』です。

SBUは「ウクライナ人なら誰でも参加してほしい!ロシアからの占領者に"温かい挨拶"をお見舞いする機会はまだまだある!」と意気込み十分です。

SBUはFUIBと共同で、ウクライナ製長距離無人機「モロック」33機の購入資金6,000万ウアフを調達しています。これら無人機の助けを借り、SBU特殊作戦センター「A」の戦闘員、特に「ホワイト・ウルフ」部隊の戦闘員は、ロシア占領軍を徹底的に痛めつけ、彼らが一刻も早くウクライナから立ち去るように暗躍しています。

「中・長距離ドローンは敵への対応策の1つだ。この無人機の航続距離は800キロある。敵国にとってSBUからの炎は、より明るく、想定外のものになるだろう。そしてドローンは、毎日戦場で勝利を勝ち取っている兵士たちの1人1人の命を守る!」

と、SBU特殊作戦センターAのホワイト・ウルフ・ユニットの責任者であるオレ・イェメッツ氏は語っています。

プーチンを正しくないと思うなら、ウクライナのドローン開発を支援するのも良いと思います。

ウクライナドローン開発とゼレンスキー大統領

2023年8月28日、ウクライナのゼレンスキー大統領は『ウクライナの武器生産に関する個別会議』を開催しました。戦略産業省、ウクロボロンプロム、国内生産施設の責任者らを集め、ウクライナ製の銃、ウクライナ製の砲弾、ウクライナ国産ドローン、ミサイル、装甲車などの開発について話し合いました。

ゼレンスキー政権は、前々から国内の武器生産能力の向上をはかっています。ロシアの占領軍に勝利するためには、アメリカ、イギリス、フランス、ドイツ、スウェーデンなど他国の武器供与だけに頼りきらず、ウクライナ国産の兵器の生産の最大化が重要であり、それが勝利への唯一の道であると考えています。

ゼレンスキー大統領は『ウクライナならできる。資金もある。ウクライナの防衛産業はとても良い結果を生むだろう』と述べています。

ウクライナドローン開発とミハイロフェドロフDX大臣

『我々はドローン軍隊を強化しており、これまでに1,000機以上のドローンと30台のロボットシステムを前線に送ってきた。これらはウクライナの革新的な開発であり、軍が遠隔操作で戦うのを助ける。最も重要なことはウクライナ兵が命を落とさないことだ』

ウクライナの副首相兼DX大臣のミハイロフェドロフ氏は2023年8月31日に自身のテレグラムチャンネルで述べました。

ウクライナでは、陸海空(水中)ドローンに限らず、世界屈指のIT技術を活かし、画期的で最新鋭の兵器を開発・生産しはじめました。NATO各国からの武器支援だけでは、ロシアを打ち負かすことが難しいこともあり、国産兵器の生産スピードを加速しています。

特に、ミハイロフェドロフ大臣の場合、軍人の死傷者を減らすために、偵察・攻撃・自爆ドローン、セイバー遠隔操作戦闘砲塔、武器や装備の輸送支援ロボットなど、オペレーターが安全な場所からリモートで操作し、敵の陣地を攻撃できる兵器の開発を急いでいます。また、実際の戦場で殺傷能力の高さや有効性を証明し、生産体制の大幅な強化に取り組んでいます。

同氏は、

『現代の戦争では、テクノロジーとイノベーションが重要な役割を果たしている。勝つためには、さらに多くのドローンと軍事的イノベーションが必要だ。より多くの優秀なエンジニアを求む!』

と発言しています。

(以下2023年9月15日追加記事)

ミハイロフェドロフ副首相兼DX大臣は、ウクライナドローン開発の現状について下記のように述べています。

『ウクライナドローンの数とその使用効果は、勝利のスピードに影響する。2022年12月に無人機量産本部を設置した後、今年だけでウクライナのUAVの生産量を昨年の100倍以上に増やすことに成功した。ウクライナドローンの戦果は世界中のニュースでも確認できるでしょう。

ロシア占領軍は、人員、装甲車、防空システム、船舶の損失という点でウクライナドローンの脅威を感じている。無人機はまだ十分ではない。もっともっとドローンが必要だ。

ウクライナはこの1年でドローン開発という立ち上がったばかりの産業全体を作り上げた。すべてはまだまだこれからだ。

第一の課題は、国防軍のすべての部隊にあらゆる種類のドローンを完全に装備させること。我々には戦略がある。生産施設も開発されている。官僚的な障壁は取り除かれつつある(関税の撤廃、管理機関の廃止、企業の研究開発マージンの増加など)。オペレーター・トレーニングの新しいシステムも開発されている。最新の教義が開発されている。納品数も増加している。

来年度予算案には、ウクライナドローンのために480億UAH(約13億ドル≒1900億円)が含まれている。国会が予算案を支持することを願っている。これは今年を上回るものであり、私は国会と政府が早いうちに資金提供の機会を増やすと確信している。

そしてまた、ドローン軍の建設は急ピッチで進んでいる。より多くの無人機があれば、より多くの兵士の命が救われ、より多くの占領者が破壊されることになる。ウクライナのドローン産業を支援してくれる大統領、首相、閣僚、そして国会に感謝する。UAV軍の開発に投資してくれる皆さんにも心から感謝する』

(以下2023年9月28日追加記事)

『ウクライナドローン軍からさらに1700機以上のドローンが前線に移送された』とフェドロフDX大臣は述べました。その中には、ウクライナ製のドローンと、NATO諸国で使用されている外国製のドローンとが混在しており、ヴァンパイア・ストライク・ドローンフェニックスFPVドローンペンギン無人航空機システムアベンジャーマヴィックマトリスなども含まれています。

また、すでに戦場で大きな戦果を出している"秘密の鳥"も大量に送り込んでおり、近日中にニュースからそれを知ることになると予想されています。各種ドローンは、国防軍の偵察活動を助け、敵の装備を破壊し、最も貴重なウクライナ兵の命を救うのに役立っています。先月だけで、オペレーター(ドローン操縦士)は780の敵装備・敵陣地に命中させ、その数はどんどん増えています。ミハイロフェドロフ率いるウクライナドローン軍は、すべての前線地域にドローンを供給し続け、ウクライナドローンの生産を拡大し続けています。

(以下2023年9月30日追加記事)

ウクライナ・デジタル変革省のミハイロ・フェドロフ大臣は、トルコ企業Baykar社のハルク・ベイラクタールCEOと会談しました。会談の目的はウクライナの防空を強化することです。ウクライナの防空強化には、トルコ防衛企業の新開発技術が必要です。ウクライナ軍は近い将来、トルコの新技術をテストする予定です。

フェドロフ氏は、トルコには多くのテクノロジーパークと防衛技術企業があると指摘し、ハルク・ベイラクタール氏と経験を交換し、両国の技術パートナーシップを新たなレベルに引き上げることで合意しています。今後、トルコのBaykar社はウクライナ国内のUAV工場に1億米ドルの投資を行う予定で、世界軍事産業への強力なシグナルでなりそうです。

(以下2023年9月30日追加記事)

ウクライナドローン軍団の戦績

ロシアの大砲を過去最多で撃墜したことについて、ウクライナDX大臣のミハイロフェドロフ氏は、下記のように述べています。

『ウクライナドローン軍の攻勢によって、今週だけでロシア軍は69門の大砲と17基の自走砲を失った。破壊された大砲が多いということは、我が軍の陣地や最前線の都市への砲弾が少ないということだ。合計で、ドローンオペレーターは、33台の戦車、41台のトラックと他の機器の束を含む220個の敵の装備を破壊した。私は、兵士たち仕事、毎週の記録、信じられないようなペースに心から感謝している』

ウクライナドローンとベン・ボッジス大将

『ウクライナ兵がロシア占領軍の地雷原や塹壕に入って除去する方法を批判する "8,000km離れた"人々は、自分自身を恥じるべきだ』- ベン・ホッジス将軍

欧州駐留アメリカ地上軍の元司令官ベン・ホッジス将軍は、ウクライナ軍が航空支援のない中でロシア占領軍と毎日戦闘していることを念頭に『航空支援がなければアメリカ、イギリス、ドイツは攻撃すらしない(勇気がない)だろう』と述べ、ウクライナの反転攻勢に不満を持つ人々を批判しています。彼によれば『そのような非難はプロフェッショナルではなく、何の役に立たない』そうです。

また、ホッジス将軍は、『ウクライナの反攻は戦場での軍事行動だけでなく、特殊部隊、ドローン攻撃、サイバー戦争、ロシアのレーダー/防空システムの不活性化など、複合的で複雑な作戦である』と強調しました。背景に、アメリカやNATOをはじめとした世界中の軍隊が経験したことのない領域での戦闘をウクライナ軍が行っていることに対して称賛する様子がうかがえます。

ホッジス将軍はまた、ロシア参謀本部に大きな圧力をかけている黒海艦隊に関するウクライナ軍の活動にも感銘を受けています。

ウクライナドローン開発と日本の役割

私達JoinJapanは、ウクライナドローン開発を支援しています。JoinJapanのボードメンバーの日本人は下記のように考え、結論づけています。

・日本政府はG7の中心となり、ロシアによる侵略戦争を避難し、制裁も課しているが、ウクライナへの支援は人道支援のみ。しかし、侵略された側のウクライナに必要なのは直ちに勝利すること。人道支援では勝利できない。話の通じない武力で襲ってくる侵略者(ロシア)を止めるためには武力で勝つ他道がない。『同情するなら武器をくれ』が本音である。ウクライナは9年間毎日、国民の命と領土と自由を奪われ続けていることを忘れてはならない。

とJoinJapanの日本人メンバーは考えています。

そこで私達が着目したのが、ウクライナのIT能力と、それを基にした『ウクライナ産ドローン開発』です。ドローンはこの戦争において戦況を左右するだけの大きな力を持っています。偵察、運搬、爆弾投下、自爆、いずれの任務もウクライナ軍に大きく貢献しています。

ドローン戦争とも言われるウクライナ戦争において、陸海空のドローンをウクライナ国内で生産するための支援(寄付や投資)をしたいと思う日本人は私達だけではないかもしれません。日本政府は人道支援しかできなくても、日本の個人や民間企業は、ウクライナが勝利するために必要な支援ができます。

10年後、ウクライナが開発したドローンは、日本や台湾の防衛に役立っているかもしれません。ドローンの開発や技術、また、操縦士の育成において、ウクライナと日本は、互いに知恵を出し合う理由も価値もあると思っています。

関連情報