新型コロナウイルスパンデミックの中、最前線で闘っている英雄達がいます。世界では、日本を含む70ヶ国以上が新型コロナウイルスのワクチンや治療薬開発に努めています。今回は、世界の各国が新型コロナウイルスとの戦闘で収めた成果について皆様にご紹介したいと思います。
ニュース・リサーチ
新型コロナウイルスパンデミックの中、最前線で闘っている英雄達がいます。世界では、日本を含む70ヶ国以上が新型コロナウイルスのワクチンや治療薬開発に努めています。今回は、世界の各国が新型コロナウイルスとの戦闘で収めた成果について皆様にご紹介したいと思います。
治療サポートを無償で世界に!
この度、日本政府は、20カ国に対して、臨床研究拡大を目的に、新型コロナウイルスへの治療効果が期待されている新型インフルエンザ治療薬「アビガン」(ファビピラビル)を無償で供与すると発表しました。アビガンの供与は、国連機関を通じて行われます。日本政府はアビガンを各国に供与するため、計100万ドル(1億円超)の緊急無償資金協力を決め、20カ国と調整済みで、他に30カ国と協議を進めているところです。調整を終えた20カ国のうちエストニアやチェコ等14カ国が欧州です。インドネシア、ミャンマー、アラブ首長国連邦(UAE)、イラン、サウジアラビア、トルコへの供与も固めたようです。
ところで、ウクライナ外務省は、「アビガン」のウクライナへの供与を決定したことについて謝意を表明しました。
クレーバ外相による「私たちは、支援要請に非常に迅速に対応してくれ、この治療薬供与対象20カ国にウクライナを加えてくれたことにつき、日本政府に感謝している」との言葉を伝えました。
治療薬開発
COVID-19の治療薬として候補に挙がっているのは、抗ウイルス薬レムデシビル(米ギリアド・サイエンシズ)、抗HIV薬ロピナビルリトナビル配合剤(米アッヴィの「カレトラ」)、喘息治療薬シクレソニド(帝人ファーマの「オルベスコ」)、皮膚エリテマトーデス・全身性エリテマトーデス治療薬ヒドロキシクロロキン(仏サノフィの「プラニケル」)等です。
日本の場合、ノーベル医学生理学賞を受賞した大村智北里大学特別栄誉教授が開発したイベルメクチンという抗寄生虫薬、またはヒト免疫不全ウイルス(HIV)の治療に使用されているネルフィナビルが、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の病原体の複製を低下させることが分かりました。
既存薬を転用するアプローチで治療薬の開発が進む一方で、新規の薬剤を開発しようとする動きも広がっています。
ウクライナの製薬会社「Darnitsa」は、新型コロナウイルス治療プロトコルに含まれる「ヒドロキシクロロキン」実験薬の国家登録を済ませました。
「それは喜ばしいニュースだ。我々はウクライナ人に高品質で効果的な薬を国内で生産できる。ウクライナには約150社の優れた製薬会社がある」とラヅツキー議院が主張しました。
ちなみに、ウクライナのゼレンスキー大統領は新型コロナウイルスのワクチン開発者に賞金100万ドルを用意すると発言しました。「良い刺激になると思う。ウクライナの科学者が開発にさらに力を注ぎ、世界を救う結果になってほしい」とゼレンスキー大統領が野心的に語りました。
世界で新型コロナウイルス流行が一刻も早く収束するように願っています。JoinJapanのチームはそのために無休で頑張っている研究者達や医者達に感謝を表し、皆様のご健勝を祈っています。