ウクライナ人工ダイヤモンドの歴史は古く1960年代から研究開発が行われています

ニュース・リサーチ

知る人ぞ知るウクライナの良質な人工ダイヤモンド

ウクライナは、旧ソ連時代から人工ダイヤの製造が盛んです。人工ダイヤの歴史は古く、1950~60年代から、スウェーデン、アメリカ、ソ連、中国で開始されました。実験室で成長した人工ダイヤモンドは天然ダイヤモンドと同一であり、すべての物理的、化学的、光学的特性が天然ダイヤモンドと同等か、それ以上と言われています。環境に優しく、IGIやGIAなどの国際的な宝石研究所によっても認定されています。また、人工ダイヤモンドは、ジュエリー用としてはもちろんのこと、

・光学用途(医療、軍事、航空宇宙など)に使われてるダイヤモンド

・パワーエレクトロニクスとマイクロエレクトロニクス(半導体部品など)に使われるダイヤモンド

・放射線検出器とモニターに使われるダイヤモンド

・量子コンピューター、データ伝送に使われるダイヤモンド

・半導体産業のヒートシンクに使われるダイヤモンド

・研磨、掘削などに使われるダイヤモンド

など、様々な用途に使われ、そのための研究や開発が繰り返されています。

日本でも2023年4月17日、佐賀大学理工学部の嘉数誠教授がパワー半導体のダイヤモンド半導体デバイスで、世界初となるパワー回路を開発したと発表しています。2021年頃から、ダイヤモンド半導体への期待は高まっています。テレ東BIZのYouTube動画をご覧ください。ダイヤモンド半導体パワー回路は、膨大な電力を使うコンピュータの超高速での演算や送電線、ネクスト5G向け基地局、電気自動車の電力制御用デバイス、人工衛星などでの利用が期待されています。佐賀大学によれば、理想的なダイヤモンドはシリコンに比べて、約5万倍以上の大電力効率化、約1,200倍の高速特性が期待されるようです。NHKのニュースもご覧ください。

また、2023年、日本国内では、人工ダイヤモンドの原料となる『種結晶』を国内で唯一製造販売するイーディーピー(EDP)社についてもクローズアップされています。同社は2009年に設立され、2022年6月に東証グロース市場に新規上場したスタートアップです。TBSのニュースもご覧ください。

日本のストックマーク株式会社さんが発表されている記事『究極のパワー半導体「ダイヤモンド半導体」実用化への道筋と課題について』も面白い内容です。

ネイピア投資塾チャンネルの『夢のダイヤモンド半導体!! 日本が先行!!実装化が近づく!? 投資関連企業も紹介!! 中長期投資有望企業紹介』という動画も面白いです。

私達は、日本企業からの注文を受けて、ダイヤモンド工場を訪問し、サンプルを注文・製造し、日本に発送しているケースもあります。その場合、用途やサイズ等々を確認した上で、例えば、ウクライナのキーウにある工場で製造しています。キーウ近郊も含め、3社を主に利用します。

近未来において多用途で活躍するであろう人工ダイヤは、期待が高まると同時に、各国の各企業が研究・開発に投資をし始めている状態です。ウクライナの人工ダイヤモンド研究・開発も例外ではなく、日本と連携しながら開発が進んでいくことを期待しています。また、ウクライナの豊富な鉱物や天然資源についてもご覧ください。

関連情報