ウクライナで販売されている日本食材について

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ウクライナで見かける日本食材

JoinJapanでは以前、「ウクライナに寿司は欠かせない」との記事で、ウクライナでの寿司文化の様子を皆さまにお伝えしています。寿司が人気になって以降、ウクライナのスーパーのほとんどに寿司関連の食材を陳列するコーナーができました。近年では寿司以外の日本やアジアの食材もスーパーで販売されるようになり、特に大手スーパーでは品揃えがより豊富になりつつあります。またアジア食材専門店も、ショッピングモールの一角にできつつあり、さらに利便性が増しています。

本記事では、記事執筆時点(2024年6月初旬)で、ウクライナの首都キーウにてどのような日本食材および日本料理向けの食材が販売されているかを皆さまにご紹介していきます。

醤油

ヤマサとキッコーマンの醤油がSilpoやAshanなどの大きなスーパーにて販売されています。キッコーマンからは減塩醤油やテリヤキソースなども販売されています。ヤマサの醤油(500ml)は、値段は約280フリヴニャ(1120円)。

味噌

1kgのパック入りの新庄味噌が大手スーパーAshanで販売されています。また、小分けの150gほどのMiyako Japanというブランドの味噌(白味噌、黒味噌)もAshanで販売されています。Miyako Japanの味噌は1パック約180フリブニャ(720円)。両ブランドとも味はしっかりとした日本の味噌で、おいしいです。

即席ラーメン

味の素の親方ラーメン(OYAKATA)が大きなスーパーで販売されています。味は味噌、醤油、チキンの3種類。親方ラーメンは日本では売っておらず、ヨーロッパなどでよく見かけます。ウクライナでは値段が1袋約50フリヴニャ(200円)で、他のアジアからの直輸入のラーメンよりは安いので、ラーメンが恋しくなった時には重宝します。

酒類

ウクライナ人と話すとよく日本酒が話題になります。Sakeという名前は知っているけど、飲んだことがないという方が多いです。それもそのはず、スーパーでは日本からの輸入品が高価格で販売されています。また最近ではジャパニーズウイスキーを取り扱うスーパーも。ニッカやサントリーのウイスキーが販売されていますが、価格はかなり高め。残念ながら、日本メーカーによる日本食材は上記ぐらいしかキーウのスーパーでは見かけません。以下は、キーウで売られている外国産(主に中国産)の日本食材について取り上げます。

みりん、だしの素、寿司酢、わかめ

ウクライナのメーカー、もしくは中国などから輸入した上でウクライナブランドで売っているものをスーパーで見かけます。しかし味は、わかめ以外は、日本人にとってはあまり満足できるものではありません。

豆腐

ウクライナではここ10年ほどで、豆腐がだいぶ市民権を得ました。多くのスーパーで、ウクライナ産の豆腐が売っています。またオーガニックにこだわった高級豆腐なども販売されています。豆腐は、木綿豆腐が主流で日本より硬めです。

キノコ類

干し椎茸が多くのスーパーで販売されています。最近では白いブナシメジやエノキ、エリンギなど、日本でも馴染み深いキノコが大手スーパーで見かけるようになりました。ブナシメジは中国産で、エノキは韓国産のものを見かけます。価格はそれぞれ200gほどで約130フリブニャ(520円)と高め。ウクライナ語で白いブナシメジはбілі шімедзі(白シメジ)、エノキはЕнокі(エノキ)と日本語が元になっています。

餃子

焼き餃子を冷凍したものが、以外と多くのスーパーの冷凍食品コーナーで売られています。名前もウクライナ語でそのままГьодза(ギョーザ)。ただ値段が意外と高く、800g入りで約250フリヴニャ(1000円)です。製造はウクライナおよびヨーロッパのメーカーが行っています。

こんにゃく

ここ1-2年で、日本のメーカーではありませんが、おそらく中国メーカーによるこんにゃく(ウクライナ語でもКонняку - コンニャク)が大手スーパーに陳列されるようになりました。

ごま油

кунжутна оліяとの名前で販売されていますが、これらは日本のごま油とは味や匂いが全く違います。中国メーカーHadayの芝麻香油という名前のごま油がAshanなどで販売されており、これは日本のごま油とほぼ同じ味で満足できます。価格は約190フリヴニャ(760円)。

うどん、そば

ウクライナまたは中国のメーカーによるうどんやそばがスーパーで販売されています。名前もそのままУдон(うどん)、Соба(そば)。ただ味は日本のものとは大分違い、なかなか満足できません。その中で、ある程度日本人が食べても満足できるのは秀JSというブランドのものです。またAshanでは、韓国産のパックうどんが販売されており、こちらは高いですが、味は十分美味しいです。

即席ラーメン

大規模スーパーでの韓国産のラーメンの勢いが目につきます。1パック90-120フリヴニャ(360〜480円)と高めですが、味は十分に満足できます。中国産の少し安めのラーメンも大規模スーパーで見かけます。

ナシ(梨)

大手スーパーSilpoにて、ナシ(梨)が売っています。西洋梨ではなく、いわゆる日本で一般的なナシです。中国から輸入しているようですが、ウクライナ語ではНаші(ナシ)と、日本語由来の表記です。価格はとても高く1個で100フリヴニャ(約400円)ぐらいしますので、なかなか手は出せないですね。

チンゲンサイ(青梗菜)

大手スーパーSilpoにて、チンゲンサイも最近見かけるようになりました。価格は高め。

薄切りの豚肉

日本料理に欠かせない薄切りの豚肉がここ2-3年で大手スーパーでも流通するようになりました。価格もリーズナブルで、生姜焼きやお好み焼きを作る際に重宝します。

パン粉

大手スーパーでПанко(パンコ)という名前でここ1-2年で販売されるようになりました。

もち(餅)

ここ2-3年で、日本の餅が多くのカフェやスーパーで販売されるように。名前もそのままМоті(もち)。ショッピングセンターにあるアジア食材店では、台湾などから輸入している餅菓子を販売している。また、一部スーパーではもち粉の取り扱いもあります。

海苔

もともとスーパーの寿司食材売り場にて、海苔が販売されていました。こちらはウクライナメーカーのものがほとんど。また、韓国海苔がここ1-2年で大きく存在感を伸ばしており、多くのスーパーの菓子売り場に並ぶようになりました。価格も比較的リーズナブル。

抹茶

ウクライナでもМатча(マッチャ)という言葉は広く浸透しています。多くのカフェで抹茶味のラテなどを楽しむことができます。ヨーロッパや中国メーカーの抹茶粉がネットなどで販売されています。

まとめ

この記事を通じて、日本料理の食材への関心が年々ウクライナで高まっていることを感じていただけたでしょうか。しかしそれらの食材は多くがウクライナまたはヨーロッパのメーカによる製造または、中国、韓国からの輸入品で、日本メーカーによるものは数える程しかありません。ウクライナでは日本に対しての好感度が非常に高く、また本物の日本食材への関心が高まっています。日本の食品メーカーおよび卸売企業のウクライナへのより多くの進出が待ち望まれています。また、ウクライナの小売市場は戦時下といっても全く止まっていない現実があります。ウクライナへの日本食材の輸出および現地でのリサーチにご興味のある方は、ぜひウクライナの専門家であるJoinJapanまでお気軽にお問い合わせください。

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