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石川雅一のシュタインバッハ国際問題研究所 より抜粋
多くの日本人にとって「ドローン戦争」と聞くと、真っ先に思い浮かぶのは 空を飛ぶドローン かもしれません。しかし、ウクライナ戦争が示した現実は違います。次の主戦場は、海面、そして水面下です。ウクライナはすでに
● 無人水上ドローン(USV)
● 無人潜水艇(UUV)
を実戦投入し、ロシア海軍の艦艇、港湾、さらには潜水艦にまで打撃を与えています。
従来の海戦は、
● 大型艦
● 高価な潜水艦
● 長期訓練を受けた乗員
を前提とした 国家規模の消耗戦 でした。しかしウクライナは、この常識を根本から覆しました。
「高価な艦を沈めるのに、高価な兵器は不要」
この思想が、水上・水中ドローンという形で結実しています。
● 民生技術を改良した即席の無人水上ドローン
● 大量爆薬を搭載
● 港湾、橋梁、大型艦への攻撃に成功
特徴は 圧倒的なコストパフォーマンス です。数億〜数十億円規模の艦艇を、数千万円以下の無人艇で無力化する。これは「技術革命」であると同時に戦争の経済構造そのものを破壊する発想 です。

● 最初から軍事用途として設計された無人水上ドローン
● 高速、長距離、群制御(スウォーム)
● ロシア黒海艦隊への実戦攻撃で成果
Sea Babyが「即席の戦場発明」だとすれば、MAGURA V5は 未来の無人海軍の原型 と言えます。

ウクライナはさらに一歩進み、無人潜水艇(UUV)を攻撃兵器として投入 しています。
● 水中を航行
● 音響探知を回避
● 港湾内部、係留中の艦艇に接近
● 自爆攻撃
2025年12月中旬には無人潜水艇による潜水艦攻撃成功 が報じられ、世界の軍事専門家に衝撃を与えました。潜水艦は「最も見つからない兵器」でしたが、今や、見つからない敵に狙われて爆破されている状況です。
日本は世界でも稀有な存在です。
● 世界トップクラスの造船技術
● 高精度な航法、制御
● 静粛性、耐久性、信頼性
三菱重工、川崎重工、IHI、JAMSTECなど、UUV・USVに必要な基盤技術はすべて揃っています。
一方で、日本には決定的に欠けているものがあります。それは「戦場で壊し、改良し、また投入する経験」です。
● どこが壊れるのか
● 相手(敵)は何をしてくるのか
● 現場(戦場)は何を求めているのか
これらは 設計室や研究所では必ずしも得られません。
ここに、極めて明確な構図があります。
● 日本は、技術、品質、精密、信頼性、平時設計
であるのに対し、
● ウクライナは、実戦、即応、破壊、改良、戦時運用
という状況です。
両国が組むことで初めて、本当の意味での次世代海洋ドローン が生まれる可能性があります。

ウクライナは、「未来の戦争」を研究しているのではありません。
すでに戦っています。
そしてその最前線は、空や地上だけではなく、海面、そして水面下 も含みます。日本の造船や重工がこの現実から何を学び活かせるのか。それが、日本の海の安全と産業の未来 を左右する一つの要素と言えるのかもしれません。
JoinJapanは、ウクライナの 現場、実戦、技術者 と、日本の 企業、技術、構想 をつなぐ存在として、「戦争を学び、平和に活かす」ためのリアルな情報と機会を提供していきます。
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